It is Fine! Everything is Fine. (クリスピン・グローヴァー、デヴィッド・ブラザーズ) ★★★★★

殊能センセーをはじめ、かなざわ映画祭にて鑑賞した方々が続々と絶賛の声を挙げている本作であるが、あまりにも絶賛一辺倒なので正直「本当かよ」と引き気味のあなた。きみ。お前。
結論から言うと「本当」です。俺が見た限り、この映画を褒め称える言葉の数々に誇張は一切無く、あの場の感動を伝えるにはどちらかと言うと控えめな印象を持った位である。実際、前日の"What is it?"(★★★★)上映後のQ&Aで、今作について「主演のスティーヴン・C・スチュアート("What is it?"にも「バロン」のユマ・サーマンみたいな役で出演)が書いた脚本が素晴らしい」とクリスピンがさかんに言うので、「ほうほう、どんなに素晴らしいのかな」とちょっと上から目線で見始めた自分が、映画を見ている間ずうっと体中を駆け巡る多幸感のせいで、知らず知らずの内に口からよだれが垂れていた程(俺ヤバイ)。
殊能センセーは「感動で涙が止まりません。あらゆる人に見てほしい映画です」という宣伝文句を書くそうだが、俺は「見た人みんなが幸せになれる、今世紀一番のハッピームービー」とオススメしたい。
全生物必見なのは間違いないのに、特殊な興行形態故に気軽に見れないのが本作の唯一にして最大の欠点な訳だが、万が一一般の映画興行ルートに乗ったとしても、残念ながら日本ではポルノと分類されてしまうシーンがあるので(ここは間違いなく「ポルノ」と分類されるシーンだからこそ感動する)日本では映画祭興行の方がいいのかも知れない。今回の感じだとクリスピンはちゃんとしたお膳立てをすればどこでもフィルム持って飛んできそうなので、東京の人は頑張ってでかい会場に呼べばいいと思います(1日だけだと"What is it?"だけになるっぽいので、2日以上必須)。その際は既に俺もまた見たいと思っているので、多分いく。