LOVERS (チャン・イーモウ)★★★★☆

前作「HERO」の退屈さが嘘のような、目の覚める娯楽映画の秀作。
アニタ・ムイの死、合戦シーンのカット等、製作中にいろいろあったようだけど、結果できたこの作品は、主人公三人の三角関係を中心とした「探偵スルース」という、非常に自分好みの話に仕上がっていた。大変御満悦。
更に、ストーリーの合間に挟まれるアクションシークエンスも非常に良い出来。
CGバリバリ使っても、何が起こっているか一目で分かって、更に面白いアクションシーンは作れるんだぞ、という良い見本。
ジェリー・ブラッカイマーは、監督連中集めて、この映画を見せて勉強会でも開くように。まじで。
チャン・ツィイーも今までは、たんに「性格悪そうな女(アニタ・ムイを呪い殺したと聞いても驚かんくらい)」という印象だったけど、ここまで踊りもアクションもしっかりこなされると、その実力を認めざるを得ませんな。
チャン・イーモウ監督作としては「菊豆」に次ぐお気に入り。