蝋人形の館 (ジャウム・コレット=セラ) ★★★1/2

 素晴らしいな。


 そりゃ、ウィリアム・キャッスルじゃなくて古典のリメイクなんだから、ある程度風格が出るのは当然なんだろうけど、それにしたってラストのスペクタクルは素晴らしい。惜しむらくは、そのスペクタクルの最中に行われているのが、単なるどつきあいということなんだが…
 それというのも、芸術家であるヴィンセントに中途半端な攻撃力を与えてしまったのが原因だと思われる。ヴィンセントは最初登場した時のように、最低限の不意打ちチョッキンだけ行って、獲ってくるのは兄の専門にし、二人がもっと助け合っているべきで、そして弟はもっと病弱にし主人公たちとまともに相対した時、あっさりと殺されちゃった方がいい。そして、弟の死体を発見した兄が怒りと悲しみのあまり"House of Wax"を彼の墓銘碑にすべく火を点け主人公達に襲い掛かってくる、兄弟愛VS兄妹愛の図式にもっとするべき、ていうか、単にその方が俺好み。でも多分、脚本初稿はこんなだったと思うんだけどなー。
 まあ、でもこの監督かなりホラー好きっぽいんで次回作に期待、と思ったら次はスポーツ映画、しかも続編だってよ("Goal! 2"*1)。何故だ。
 ダークキャッスル次回作はスティーブン・ホプキンス監督作らしいけど、古典リメイクにも乗り出した、ということはゼメキス、ジョエル・シルバーが本気なら、最終的に「フリークス」リメイクなんてこともありうるぜ、と無駄に希望を持った。


 あ、そういえばパリス・ヒルトンって人をほとんど知らなかったんだけれど、俺の中じゃずっとポルノ女優だと思い込んでたんで、当然ロウソク使ったSMプレイやロウのローションプレイがバンバン行われるもんだと思ってた(それでR-15指定だと)ら全然そんなこと無くて拍子抜け。