ニュー・ワールド (テレンス・マリック) ★★★

 17世紀初頭。イギリスを旅立った船が北アメリカに辿りついた。なんと、そこで暮らす原住民は全員、巨乳でトップレスだったのだ…
 というあらすじの「にゅう(乳)ワールド」が大ヒットすれば作られるんだろうが、そんなことは万が一にも起こらんであろう、「地獄の逃避行」「天国の日々」のテレンス・マリック7年ぶりとなる新作。
 「シン・レッド・ライン」は大作戦争映画風だからまだ理解できたものの、今作が全国公開されるのは正直、謎。まあ、そのおかげでカップル客がエンド・クレジット開始と同時に立ち上がり、「失敗した…」と背中で語りながら出て行く姿がたくさん見れたんでOKといえばOK。
 相変わらず映像はバカみたいに綺麗なんだが、自分が映画として面白いと思ったのは序盤行われる原住民との身体コミュニケーションくらいなもんで、その後言葉が徐々に加わっていく毎にどんどん退屈になっていく映画を見るにつけ、言語コミュケーションの限界とか睡魔とかを感じたね。
 でも、映画館で見ると絶対に気持ちいいことは間違い無いんで、見るならテレビよりも打ち切りになる前に是非。