[映画館] カンフーハッスル (チャウ・シンチー) ★★★★★



ひとこと感想 : 「ウヒョ」


本気で今年は、これで映画鑑賞を終わりにしようかと思った。まさしくこれは、チャウ・シンチーの内的宇宙。
ザ・セル」の機械でチャウ・シンチーの頭を覗けば、豚小屋砦がそびえ立ってるに違いない。
ブルース・リー・ファンクラブ名誉会長チャウ・シンチーの面目躍如たる傑作。



※※ここからネタバレ※※

まず、ビックリしたのが「チャウ・シンチーって、こんなに映画好きだったんだ!」ってこと。
だって、「シャイニング」の血ドバーや「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」の亡霊軍団って、別に笑い目的でやってないよね?
少なくとも「喜劇王」のジョン・ウー・ハトみたいなギャグにはなってないし。
極めつけは、ヒロインとの過去を思い出した時に壁に貼られている「トップ・ハット」のポスター。
うわ。なんか感動した。本当、"Heaven,I'm in Heaven...”て感じですよ。最近のインタビューで「チャップリンが一番好き」とか言ってるらしいし。
カンフー映画方面も、当然たくさんあるんだろうけど、そっちはあんま知らないので割愛。
でも、そんなオマージュ(?)もシンチーの内的宇宙ですから、やっぱり変にずれていて、「トップ・ハット」出しても、この映画でフレッド・アステアといったら、当然、斧頭会のボスになっちゃうだろ、とかちょっとグロすぎだろ、とか色々言われそうだ。(個人的には猫がやられた時、拍手喝采
何よりストーリーが結局のところ、チャウ・シンチーが自分を覚醒させるために、"豚小屋砦"と"斧頭会"の戦いを引き起こした、とも取れるし。
で、戦いの理由も「世界平和のため」でもなければ、子供の時のエピソードのように「ヒロインを守るため」でもないという衝撃。普通の脚本なら、絶対この2つに絡めるはずなのに、あえて外すシンチー。
もしかしてここらへんが、ブルース・リー・マニアなのか? とにかく、こういうズレが面白くてたまらなかった… 最後ブルース・リャン許しちゃうし。もうビックリ。ありえねー。サイコー。

吹き替えで見たんで(それしか上映してなかった)、早く字幕でも見たいよ。

あ、あとラスト! あれはデブの子供時代ともとれると思うんだが、どうか?