白熱  (ラオール・ウォルシュ)  ★★★★

失踪日記」と対照的に、まだ誰もはまぞうで貼り付けてない物を探してみる。
あった。「白熱 特別版 [DVD]」。
ラオール・ウォルシュジェームズ・キャグニーのキャリア最高作が、やっとこさDVD化されたというのに、このはてなの無関心はもはや犯罪。逮捕しちゃうぞ
…とは言うものの、俺今回のDVD化で初めて見たんですけどね。いや、以前ビデオ屋で借りたら、ノイズが酷くて結局見られなかったんですよ。同じく見られなかったビデオとしてユルマズ・ギュネイの「路」があるので、早くどっかDVDで出して。
で、「白熱」の内容は、噂通り、いや噂以上のキャグニーの狂いっぷりが凄すぎる。凄すぎて星5つ付けられなかった。伝説のラストシーンはもとより、女性にも嬉々として暴力を振るう様は当時50歳、そして既に「ヤンキー・ドゥードゥル・ダンディ」でアカデミー主演男優賞を取っていた男とはとても思えない。普通やらないよ、こんな役。若い時やってた悪役より更に悪いんだもん。異常過ぎて、もうまともなギャング映画(「暗黒街の顔役」みたいな)の延長上にすらないと思う。しいて近い映画を挙げればあれだ、「スカーフェイス*1。で、そうか、実は「スカーフェイス」は「暗黒街の顔役」じゃなくて「白熱」をやりたかったのか、と妄想してみる。案外、オリバー・ストーンは本当にそう思ってたかもしんない。



という訳で「白熱」を出したワーナーは偉い。偉いついでに、先日アメリカで発売された「Classic Comedies Collection」も出して欲しい。収録内容は、

以上6作品8枚組。

これを是非。せめて「赤ちゃん教育」と「生きるべきか死ぬべきか」だけでも。IVCのは買いたくないもん。

*1:一応説明すると、「暗黒街の顔役」"Scarface"のリメイク。監督:ブライアン・デ・パルマ、脚本:オリバー・ストーン