She Hate Me (スパイク・リー) ★★1/2
「ドゥ・ザ・ライト・シング」のスパイク・リー、現時点での最新作。日本未公開なんで輸入DVD観賞。
スパイク・リーがかわいそうだと常々思うのは、未だに「ドゥ・ザ・ライト・シングのスパイク・リー」呼ばわりされるんで、作品の評価もドゥ・ザ・ライト・シング基準なことが多いこと。「サマー・オブ・サムは5ドゥ・ザ・ライト・シングだったね」「25時は7ドゥ・ザ・ライト・シング」とか。というか、もしかしてそんなこと思ってるのは俺だけかも(普通は「マルコムX」の人なのか?)。まあ、そんだけ「ドゥ・ザ・ライト・シング」が大好きなんです、俺。とにかく、あんまドゥ・ザ・ライト・シングじゃない今作や「Bamboozled」は今のところ、見事に日本ではスルー。
で、これがどんな話かというと、食い扶持に困った主人公が、友人のレズビアンのカップルにセックスして妊娠させる仕事を頼まれる、という話。妊娠シーンでは↓のようなコテコテ精子CGも登場。
…と、アホなCGを見れば分かる通り、基本はセックス・コメディ。同じく精子CGがあった「マスク2」の数倍笑えます。
でも、普通のセックス・コメディなら、上映時間138分もあるはずないし、開始早々リアルーな飛び降り自殺シーン(&死体)が登場するはずないんだけど。実は主人公が食い扶持に困る理由が、上司のインサイダー取引を告発しようとしたからだし。おまけに終盤は延々裁判シーン。
もう、やたらめったら積み込みすぎでスパイク・リー作品では「ガール6」並に、何をやりたいんだかさっぱり分からない映画になっております。その分、見ごたえはあるんだけどね。
あと、この作品もそうなんだけどブラック・ムービーってDVDに英語字幕が無いこと多いのよね。2004年ベストブラックムービー、との呼び声高いマリオ・ヴァン・ピーブルズの「Baadasssss!」も無かったし…(というか、「Baadasssss!」の日本公開はいつだ!「スウィート・スウィートバック」のリバイバルと一緒に早く公開してくれ)