Layer Cake (マシュー・ヴォーン) ★★★★1/2

Layer Cake

ロック、ストック&トゥー・スモーキング・バレルズ」「スナッチ」のプロデューサー、マシュー・ヴォーンの初監督作。

・あらすじ
主人公は「銃と暴力」がなにより嫌いなコカイン・ディーラー。「ビジネスマン」として充分過ぎる成功を収め引退を考えていた彼は、マフィアの大ボスからクスリ絡みで行方不明になった一人の女性を探すよう依頼される。断わりきれずに調査を開始した彼は(当然ながら)これまで可能な限り避けてきた「銃と暴力」の世界にどんどん巻き込まれていくのであった。
ビバ・バイオレンス。


ガイ・リッチーのプロデューサーということで、当然ガイ・リッチーテイストを期待して見たら、良い意味で裏切られた。もちろん、ガイ・リッチー風味な暴力描写も編集も満載で、そういうファンも楽しめること間違い無いけれど、ガイ・リッチーみたいな遊び・ユーモアは全く無し。しいて言えば冒頭のシーンが一番ユーモラス。でも、その後はタイトルみたいな甘さがひとっかけらもないエンディングまで淡々と突っ走るヘヴィで硬派なギャング映画の近年稀に見る傑作。男泣き必至。
最初は、音楽の使い方がちょっと甘すぎやしないか、と思ったんだけど2回目見たらそんなこともないな、というかこれ位ベッタベタな方がヤクザ映画っぽい気がする、と3日連続でBGV代わりに見ております。映画館でも早く見てーよ、とググッたら日本公開は今年の年末のよう。是非拡大公開で地方でも上映しておくれ。
この後、マシュー・ヴォーンは「X-MEN3」の監督をオファーされて結局断った、という話がちょっと前あったけれど、この映画が公開されてない日本じゃもの凄く?なニュースだったな・・・ 今となってはマシュー・ヴォーンが監督する「X-MEN3」見たかったけど。(X-MEN1,2は正直、そんな好きじゃない)で、実はこいつニール・ゲイマンが監督した短編ドキュメンタリー(フェイクらしい)のプロデュースもしていて、次回作はニール・ゲイマン関係になるという話も。なんとまあ。しかも奥さんがスーパーモデル*1って。ちょっと恵まれすぎだぞお前。
ここで、問題になるのがマシュー・ヴォーンがプロデュースから離れたガイ・リッチーの新作「Revolver」でありまして、この出来次第では今までの成果はお前の手柄じゃなかったのかよ、ガイ・リッチーもうイラネ、ってな話になりかねない。そういえば「スナッチ」の音声解説ではマシュー・ヴォーンの方が随分主導権握っているような話振りだったし。
あ、しかも今「Revolver」のスタッフを見たらとんでもない名前を発見しました!*2

Luc Besson .... co-producer

リュック・ベッソンの魔の手がこんなところにまで!

*1:クローディア・シファー。

*2:http://www.imdb.com/title/tt0365686/fullcredits