ロボッツ (クリス・ウェッジ) ★★★

 なんかサヨクっぽい話だよ、と聞いたので「これはもしかして米国アニメ界の『ホルスの大冒険』になるかもしれない」と大いなる期待を抱いて公開日に見に行った。
 主人公が田舎から向かう「ロボット・シティ」の一番偉い人が、なんとメル・ブルックスだということが冒頭判明し、こいつが倒すべき体制の親玉だろうと思った自分は大興奮。当然、こいつには若い愛人がいて「ガソリンが無ければローズヒップオイルでも舐めればいいじゃない」とかのたまって、最後にはメル・ブルックスともども断頭台にかけられ、首がゴロンゴロン転げまわるギャグで「ジ・エンド」なんだ! そうだ、俺はそんなアニメが見たかった。偉いぞ20世紀FOX
 結果はそんなアニメじゃなかった。メル・ブルックスは主人公がロボット・シティについたころには、既にその地位を追われていて、主人公はそんなちょっとボケてるメル・ブルックスを助けてあげる役なのだ。そう、これは体制を打倒する階級闘争みたいな話じゃなくて、ちょっと傾きかけてた体制をわざわざ元に戻してあげる話だったのだ。勝手に期待した俺が悪いのだけれど、非常にがっかりしたぞ。まあ、CGアニメとしては結構よく出来てたので許す。