テニスの王子様 (アベ ユーイチ) ★★★1/2

 おお、シネスコだ。
 原作マンガ・アニメ・ミュージカル(そんな物あるって今知った)、今までどれ一つとして見たことは無いんだが、オープニングでシネスコ画面一杯に広がるジャンボジェットを見ながら、そうだよな本気でテニス映画作ろうと思ったらシネスコだな、とちょっと期待してみたところ、実際なかなか面白い映画に仕上がっていた。いや本当に。
 まあ、この映画全般「テレビアニメ放送スケジュール半ばでよくやる前半総集編」みたいなもんで、ストーリーがいたるところ歯抜けでドンドコドンドコ進んでいくので(特に序盤)、まともなストーリー映画を期待して見ると原作未読人は普通ついていけないこと間違い無しなんだが、日常の描写とマンガ丸出し魔球シーンのテンションがほとんど変わらず地続きな演出、下手なタメが一切無く淡々と一定したテンポで進む編集のリズムが妙にツボにはまって、ずーっと気持ち良く見てた。ちょっと大げさに言うと、「テニスの王子様」と「逆境ナイン」の良いところだけ掛け合わせれば日本の「少林サッカー」が作れる、というのが今現在の予測(願望含)。
 そしてなにより光り輝いていたのが、主人公の本郷奏多クンで(HINOKIOのヒッキーの後、王子様ですよ)、この映画だけ見るとジャンプマンガの主人公とは思えない性格の越前リョーマ(つってもデスノの奴とかいるからいいのか)を好演。というか、最初の登場シーンでちょっとドキドキ。お風呂シーンで、もうちょっとドキドキ。結論としては、本郷奏多クンに正直ちょっと惚れた。もし可能なら、色んな女装姿の写真集とか撮りたい<死ね