UDON （本広克行） ★★★★

　これって傑作じゃね？
　と、思いつつ映画館から帰ってきたんだが、興行的にも批評的にあまり芳しくないようで、これは直前に見た「親指さがし」と「ラフ」のせいで別の幻を見たのかも知れぬ、と一度考え直す。
　が、考えれば考えるほど、テレビ局主導によるブーム扇動を否定的に扱ったこの映画が、お馴染み亀Ｐによるテレビ局主導で作られ、なおかつ一般人も辟易するほど過剰な宣伝活動の結果大いにこける、というある意味、有言実行・自爆テロとでもいうべき現状に感動せずにいられようか。いや、いられまい（反語）。
　もちろん小西真奈美のナレーションはいらないし、サマータイムマシンブルースの連中は出過ぎだし（一回でもうたくさん）、キャプテンUDONは長すぎるし（でも結構好き）、トータス松本にはもう１エピソード欲しかった（昔のバンド話とか）、とかなんぼでも駄目だししたい部分はあるんだが、俺が最後まで楽しめたのは事実なんでもう一回見るかも。