相棒 シティ・オブ・バイオレンス (リュ・スンワン) ★★★1/2

 シネマート六本木にて。
 パク・チャヌクの一番弟子にして、「クライング・フィスト」「ARAHAN アラハン」と韓国ボンクラ映画界を一人でしょって立つ男、リュ・スンワンが製作・監督・脚本だけでは飽き足らず、準主演もこなし自らもボンクラアクションの数々を披露する、まさに「ボンクラの夢の塊」としか言いようが無い映画。
 何より感動的なのが、ボンクラを捨てて主人公たちの前に立ちふさがったはずの敵が、対決の瞬間一人のボンクラに戻って主人公と対峙するところで、まさにボンクラの為のボンクラ賛歌。ボンボン。
 一つ残念なのは、リュ・スンワン演じるボンクラは敵役の下で働いていた設定なのだが、もう一人の主演である刑事に悪事を知らなかったのか尋ねられると「チンピラだったから知らなかった」、の一言で終わってしまうところで、ここでもうひとボンクラ(そんな言葉は無い)できたんじゃないか、と94分という上映時間の短さもあり思ったとさ。