歌謡曲だよ、人生は (いろいろ) ★★★

 昨日の「セキ☆ララ日和」に続いてまさか、山下敦弘監督を2日連続で見ることになろうとは。しかも、高橋真唯の彼氏役(怒)。
 まあ、それはいいとしてオムニバス映画には2種類ある。本編前に監督が紹介されるオムニバスと紹介されないオムニバスである。今年、既に多数公開されたオムニバスは前者が多かったと思うが(「ユメ十夜」、「パリ、ジュテーム」とか。そうだった…よな?)、この「歌謡曲だよ、人生は」は後者で、本編終了後にそれぞれ監督が紹介される。ということは、監督を推理して当てるクイズのような楽しみがある訳で、とりあえず名前を覚えていた蛭子さんと矢口監督を当てることに挑戦。
 結果、矢口監督の「逢いたくて逢いたくて」は、妻夫木クン主演だし、ワンシチュエーションでかなりONE PIECEっぽいんで、まあクレジットを見たら納得はしたんだが、あまりに上手くまとまりすぎていたせいもあって、残念ながら外れた。正直これよりも七字幸久って人の「これが青春だ」の方が下手さも含めて矢口監督っぽかったぞ。というかもしかしてこれ矢口パロディ?
 蛭子さんは第四話「ラブユー東京」の素人っぽさと無茶苦茶さを見るにつけ、これがそうに違いないだろう、と思ったところ大ハズレ。正解の第七話「いとしのマックス」では劇中に蛭子さんのマンガが使われるので、さすがに答えは分かったものの、それより何よりこの作品が蛭子マンガの映画化としてあまりにも完成度が高いことに驚く。実作者が作品のよき理解者であるとは限らない、とはよく言われるものの、蛭子能収監督が自作マンガのなんたるかを客観的に理解している事は間違い無く、インリン武田真治他全てのキャストが蛭子色に染め上げられた演技を披露しまくる様はまさに圧巻。正直、俺はいま天才監督のデビューを目撃した!と興奮しつつ家に帰った。この作品だけに限れば★★★★★。いや本気で。
 R25*1のインタビューによると次回作の脚本を作ってるらしいんで、大期待。