セックス・アンド・ザ・シティ (マイケル・パトリック・キング) ★★★

一応ドラマ版を全シーズン視聴した一ファンとして、先行上映に男一人で参戦。これがなかなかの恥辱プレイで、席に座ってると劇場に入ってきた女性客にえ!とビックリされること数回(確かに他に男はいなかった)。いや、それはいいんだが、その人たちが「お前タイトルだけ見てエロ映画だと思ってきたんちゃうんか」光線をビシバシ発しているという想像が浮かんでちょっとへこむ。
チケット買う時も60代後半とおぼしきご夫婦が後ろにいて、「お前、何を見るんだ」「ほら、2時からのセックス…」「セックス!!(かなり大声)…いい年して…」「いやこれはねそういうドラマがあって…」というベタな新聞4コマの掛け合いを聞けたりして、なかなか貴重な体験だった。
映画は予想通りテレビドラマ版のエピローグといった按配。エピローグなので、下ネタはテレビ版より控えめなものの、テレビ版ラストでシックリこなかった部分もきっちり収まったとは思うので、全シーズン30分×94話=2820分のエピローグと考えればほぼ2時間30分という上映時間も妥当であろう。正直、テレビ未見の人が面白いと思うかは全然分からないが、冒頭数分でこのドラマの大体の説明はしてくれるし(数分で説明できることにちょっとショック)、同じく女性向けドラマの映画化で原作・テレビ未見の「花より男子 FINAL」が結構面白かった(★★★)ので(両方のファンから一緒にするなと言われましたが)、ポニョ景気に沸くシネコン内で「セックスセックス」が連呼されるカオスな空間を演出する為にも劇場に駆けつけるべきではないかと思う所存。
なお、伊藤潤二ファン全員がかなり以前から望んでいる「淵さん=サラ・ジェシカ・パーカー実写化計画」も、この人気シリーズがひと段落したということで、少し可能性の目が出たのではと思われるが関係者の方どうだろう。