県庁の星 (西谷弘) ★★★1/2

 「織田裕二スーパーマーケットへ行く」という訳で、「燃ゆるとき」に続いてまたもや日本製キャプラ登場。
 ノスタルジーたっぷりな「燃ゆるとき」と違い、こっちはあくまで「現在」に拘ったキャプラなので当然かなり歪な作品になっているんだけど、その歪さがこの映画の魅力な訳で、キャリア官僚でも無いのにあんなエリート面してる県庁職員なんている訳ねーだろ、といった瑣末な(そう瑣末だ)部分の数々で拒否してしまうのはもったいないかもしんない。終盤の議会のシーンなんて、霞ヶ関の官僚なら即「ありえねー」と誰でも思うんだけど「県庁職員」ならありえるかも…という微妙なサジ加減の選択がよろしいと思う。
 まあ「こんなの、テレビドラマじゃん」と言われればハイそうですね、と答えるしかないとは思うんだけど、中々気合の入ったテレビドラマなのは間違いなくて、このレベルのドラマなら俺金払って見てもいいよ、とは思った。