藤岡琢也氏死去

 恥ずかしながら今回の訃報に接するまで、藤岡氏が「うる星やつら2」の夢邪鬼の声をあてていたことに全く気付いていなかった。どうして恥ずかしいかというと「うる星やつら2」は自分が今までで、間違いなく一番たくさんの回数を見た映画だからである。
 小・中・高校と全くいっていいほど映画を見なかった自分にとって、小学生の時になぜか何十回と見た「うる星やつら2」は間違いなく映画の原体験であり、その中でも最重要人物である夢邪鬼役であった藤岡氏が自分に与えた影響は計り知れず、今更ながらなんでその後も気付かなかったのか不思議である。いやあまりにも深い体験なので、「誰かが声をあてている」という発想が今にいたるまで浮かばなかったんだと思うけど。本当にご冥福をお祈りいたします。
 なんで「うる星やつら2」をそんなに見ているかというと、家にビデオがあったからである。理由は分からない。別にうる星やつらがそんなに好きだったということもないし、後で確認したところ両親が買ったという事実も無いのだが、ある日そのビデオ(正規品)は我が家にやってきて、暇があればビデオを見る日々が続き、結果数十回、いやもしかしたら百回近くは見たと思われるのだが、小学生を卒業する頃にテープは突然消えた(これは多分、テープが切れたりしたんだろうな)。という訳で入手経路は未だに不明。ビデオ自体は公開時に劇場でも発売されていたらしいが、もちろん劇場には行っていない。我が家の七不思議の一つである。