韓国整形事情

 DVDでキム・ギドク韓国映画引退作品(?)「時間」とポン・マンデ監督の「シンデレラ」を見たら、たまたま両方整形手術を扱った作品で、やっぱり韓国って本当に整形率高いんかいなと思ったと同時に、一応理屈では納得できる整形手術について、心の奥底に溜まっていたもやもやとした部分の正体が判明する。
 「整形手術」とは、つまるところ「肉体改造手術」であり、そんな「改造手術」を受けた人達は当然「改造人間」と呼ぶのがふさわしい。「改造人間」といえば特撮ヒーローであるが、「仮面ライダー」といい「ウルトラマン」といい、ヒーローというのは自ら進んで「改造手術」を受けることは少なく、不可抗力により手術を受けるはめになり、それによって得た力にある時は感謝しある時は呪いながらヒーローへの道を少しずつ歩み続けるのである。何がいいたいのかというと、自ら進んで「改造手術」を受けようとする彼らのメンタリティは、そのまま特撮番組の悪役もしくは「ライダーマン」のメンタリティであり、「俺は悪役やライダーマンじゃないんだ」という日本人の心の叫びこそが整形手術を大っぴらに認めることができない理由であり、韓国で整形が多いのは特撮番組が少ないからに違いない、と韓国特撮事情を全く知らない俺があえて断言。
 あ、映画は両方ともそんな「改造人間の悲哀」がテーマの一つだった…気がする。